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ぼそっと。映画の話、本の話。
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東野圭吾さんの作品を読みました。

この作品の特徴は、内容云々の以前に
最初から文庫として発売されたこと。

一般的な“(連載→)単行本→文庫”
という流れとは異なるもの。

「電子書籍ではなく、紙の本を廉価で
多くの読者に読んでもらいたい」

という東野さんの希望もあって、
文庫での新刊発売となったそうです。

>>msn産経ニュース

電車内などで読むことも多い
自分としては、嬉しいことです。

ただ、作家側としては収入減に
つながる可能性も高く、

また、文学賞を受賞しづらくなる…

とのこと(>>アメーバニュース)。

難しいもんだなぁと思いました。


もとい。

同作品は、スキー場を舞台とした
サスペンス小説です。

本格的なスキー・シーズンを
目前にしたスキー場に、突如、

“スキー場に爆弾をしかけた”

という旨の脅迫が犯人から届けられる。
犯人の要求はその指示に従い、
要求通りに現金を受け渡すこと。

一方、スキー場の運営責任者である、
索道部マネージョー倉田をはじめとして、
現場のスタッフ達はスキー場の安全を
図るため、必死に奮闘する。

果たして、スキー場の安全は守られるのか。


主人公がスキー場の索道部という
部署の責任者とスタッフ達、

という設定は新鮮な感じがしますが、
その内容自体は推理小説、あるいは
サスペンス小説の王道といった感じです。


東野圭吾作品らしく、しっかりと
“しかけ”も施されています。

また、同作家の特徴だと思いますが、
ストーリー展開が抜群にスムーズです。

毎度、ページを開いた瞬間から、
自然と惹き込まれてしまいました。


爽快なエンターテイメント小説に
仕上がっていると思います。


面白かった。



東野圭吾[2010]『白銀ジャック』
実業之日本社、実業之日本社文庫。
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