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ぼそっと。映画の話、本の話。
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会計士なのに競馬を仕事にしている、
丸の内龍太郎さんの単行本です。


先日、丸の内さんの新書を紹介しましたが、
これはその続編というか詳細版です。

新書で概説されていた内容が新書では収めきれない
豊富な具体例や表、添付DVDなどを交えながら、
より詳しく解説されています。


新書を読んでみて、物足りないなぁとか、
より詳しく丸の内流を知りたいなぁと思った人は
読んでみる価値はあると思います。


厩舎ごとの調教の特徴や種牡馬ごとにまとめた
リーディングサイヤーの表などは、
自分も参考になりました。


添付DVDは手作り感がいっぱいですが、
実際の映像を参考にしながら、丸の内さんが
どんなところで馬の走りを評価しているのか、
より具体的に理解できると思います。


これを読めば馬券が当たるようになるか…

というと、どーなんだろとは思います。
競馬に絶対はないですから。


内容についても、結果が上手くいったレースの具体例が
大半ですし、幾つか紹介されている外したレースについても、
いかに丸の内流の目の付け所がよかったかを
自画自賛する内容が多いなぁと思います。


逆に、自分はこういう理由でこう思ったのだけど…

全く思ったとおりにならなかったケースも
いくつか列挙しておいてくれた方が、
自分が競馬予想をするうえでより参考に
なるだろうなぁと思ったりもしました。


いずれにしても運や山勘以外で
穴馬を探す方法を示唆してくれており、
自分としては参考になるところが多かったです。


良いにせよ悪いにせよ、
他人の熟慮の結果は参考になります。


競馬が好きな人にはお薦めできる一冊だ
とは思いますが…

とりあえず、値段が高いことが内容の価値以上に
最大のネックだと思われます( ̄。 ̄;


ちなみに…自分は中古本(DVD付)を
ネット・ショッピングで購入しました。



丸の内龍太郎[2008]『馬券会計学 実践バイブル 「競馬脳」をつくる!』KKベストセラーズ。
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競馬関連の新書続きです。

自分の流行で勢いづいているのと、
電車の中とかでも気安く読よめる(苦笑)
ので続きました。


“調教調査官”なる井上利彰さんの著作です。


競馬に興味のある人なら、馬券を購入するうえで
前レースの成績等が記載されている馬柱は、
必ず目を通すことだと思います。

さらに専門紙を購入して、競馬に挑む人が
馬柱とともに目を通すのが調教欄でしょう。


自分も馬券を購入する時は、
馬柱とこの調教欄を必ずチェックします。


本書は、競馬の専門紙「競馬ブック」の調教欄を
用いながら、調教欄からいかに馬の調子を読み取るのか、

また、各厩舎がどのような目論みで馬の調教を
しているのかについて、解説をしています。

本書では競馬にあまり馴染みない人にも分かるように、
一般的な調教欄の見方から丁寧に解説を始めています。

とはいえ、馬柱と同様、狭いスペースに数字と
断片的な単語が詰め込まれた調教欄なので、
初心者にはとっつきにくいでしょう。


まぁ興味がない人はそもそもこの本を
手にとらないでしょうけど。


読んでみて、とっても実用的なタイプ(競馬自体が
実用的かどうかはおいといて…)の本だと思いました。

調教欄にあるハロンごとの数字の羅列と
馬なり余裕や併入などの単語の組み合わせから、
どのような調教が行われたと推測できるのか、
また推測すべきなのか、

読み進めるごとに理解が深まる内容になっています。

また、美浦と栗東のトレセンの調教コースの特徴や
厩舎ごとに調教の特徴が違うことにも触れています。

本番のレースに向けてどのような調教内容が
好ましいのかを各競馬場別・芝ダート別・距離別に、
過去の傾向から分析しているのは、
他の競馬関連書ではなかなかない見られない
本書ならではの分析だと思います。


タイトルは、巷に溢れる“必勝法”的な内容を
連想させますが、タイトルに似合わない
硬派な内容の競馬新書となっています。


競馬に関するデータ分析基礎”

と言ったところでしょうか。



より競馬を楽しむために良い本だと思います。



井内利彰[2009]『100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ 馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる』白夜書房、競馬王新書021。

とりあえず、タイトル長い…。

いわゆる“もしドラ”を年始に読みました。


昨年(2010年)に話題となった本を
遅ればせながら、やっと読みました(^_^;A


正直、毎年必ずある一過性の流行りものの
一つだと思っていたので、期待もしていなく…

流行に遅れないため(…すでに遅れてますが)、
それに年初めの平和な電車通勤時間の暇つぶしには
いいかなぁ、という程度で読み始めました。


しかし、思った以上に…確実に、
自分の不埒な期待を裏切って面白かったですッ!!


ストーリーは、色んなところで紹介さているように、
とってもシンプルなものですし、
文章も単純明快というか、むしろ稚拙なものです。

ただし、あくまでこの小説の主題は、
ストーリー展開の妙味や文章の巧拙を表現する
ものではないと思います…確実に(苦笑)。

偉大な経営学者・ドラッガーの経営学論を
より分かりやすい形で、より身近な形で紹介する
というビジネス啓蒙書です。

その点、揺るぎはないと思われますし、
ある程度以上の成功を収めていると思います。

そして、それ加えてこの小説は、
経営学論の紹介書という点に留まらず・・・

なんかいいなぁ、とっても清々しいなぁ、
と思ってしまいました。

その稚拙さや単純さが逆に、
まっすぐな力強さとなって…不覚にも(苦笑)、
琴線をぐぐっと弾けさせる瞬間を
訪れさせるのです。


そもそも、この本に奇抜なストーリー展開や
特別な文才を求めるのは、

八百屋で牛カルビを注文するような
ことだと思います。


読んでみて、その手の書評の的外れ
感をすごく感じました…。

ちなみに、自分は原書を読む前に書評とか
全く読まないのですが、話題の一冊だったので
事前情報を断絶することが難しくって…汗ッ=3


やっぱ自分で実際に読んで…
感想を抱くって大事だなぁって、
改めて思ったりもしました。


それに、どの評論や書評が優れているのか、
本の内容を捉えているのか…

逆に捉えていないのか…

明らかにされてしまう気がしました。



おせっかいですが、気軽な気持ちで読みましょうッ!!

きっと興味を惹かれると思います。



岩崎夏海[2009]『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』ダイヤモンド社。

福井雄三さんの著作を読みました。

歴史小説の第一人者である
司馬遼太郎さんの代表的な作品で、
同氏の著作の中でも
人気の高い『坂の上の雲』。

その歴史的解釈には誤りがある!!

ということを端緒に、
いわゆる“司馬史観”について
福井氏が反論や批判を展開しています。


主に第1章、第2章で展開される
旅順攻防戦についての
『坂の上の雲』における記述に
ついての反論については、
読み応えがありました。

また、司馬遼太郎さんの小説を
愛読書と掲げる政治家を始めとする
著名人の歴史観への批判は、
自分も同様に思うところです。

的を射ていると思う。

ただ、福井氏が繰り返し指摘するほどに
司馬氏は『坂の上の雲』において、
乃木大将を批判的に描いているとは
自分は思いません。

むしろ、司馬氏の文章には、
乃木大将に対する積極的な
思い入れを感じます。


と、もとい。

興味深かったのは、
第1章と第2章くらいまででした。

第3章は無理くりに、
こじつけてる感が濃く…

第4章はについては、司馬氏もしくは
“司馬史観”への反論というより、
半藤氏の歴史解釈への反論というか、
非難(…憎し!?)という感じです。

第5章については、いっきに
論旨が思想信条的な内容となり、
福井氏の思い入れが述べられています。

その論旨の是非については、深く触れない
(…とりあえず、肯定的ではないですけど)
としても、第4章まで“反・司馬史観”の
拠り所としていた歴史資料にもとづく、
論理展開が放棄されているように
思われ、残念でした。

それに、「自虐的歴史観」を
批判する人の多くが、
なぜか現代の日本のあり様を
“自虐的に”捉えようとするのは、
どうしてなんでしょうか。


長くなったので、まとめると…

読むべきは前半の1~2章ほどで
十分かと思いました。

中盤から後半については、
“なんだかなぁー…=3”
という内容でした。



福井雄三[2007]『「坂の上の雲」に隠された歴史の真実』主婦の友社。

ちょっと前に話題になった本を
読んでみました。


ノモンハンの戦いから沖縄戦にたるまでの
いわゆる“大東亜戦争”での

(↑この呼び方にも色々あるけど。)

(旧)日本軍の惨たる敗北の要因を
その組織構造や機能に着目して研究した
成果をまとめた本です。

学術論文というまでの専門性、
もしくは無装飾っぷりや色気のなさ(!?)
ほどまではいかないまでも、
かなり本格的に研究色の色彩が
濃い内容になってます。

ベストセラーになったことが
意外に思えるような硬派な内容でした。

ずんとくるタイトルと
敗戦の研究という大枠が琴線に
触れたのでしょうか。


何にせよ、読んでみて、
ベストセラーの名に恥じない
内容だなぁと思いました。

“はしがき”や「序章」でしっかりと
論点が絞られているように、
敗戦の要因となる日本軍の
組織的な特性がケース・スタディに始まり、
続いて理論的な考察からも
明らかにされていきます。

もどかしく思いながらも、
負けるべくして負けたんだな…

ということを改めて思いました。


そして、その日本軍の特性が
現在の日本の様々な組織にも
共通している(…しっかりと残存している)
ということにふと気づきます。

政治組織や企業組織など、
日本人による“日本的な”といわれる
様々な組織にそのままあてはまることに
気づき、本の中でも指摘がされます。

もちろん、“日本的な”ことが
上手く機能することがんあることも
当然の前提ですが…

(官僚制組織のように)“逆機能”を
起こしているのではないかということに
気づくと思います。


日本人は、濃淡や方向性の違いあれど、
“大東亜戦争”を反省していることは
間違いないと思います。

しかし、現在に至っても
日本人は結局、同じ“誤り”を
犯しているのではないか…と思い、
なんだか背筋が寒くなりました。


検証って大事。



戸部良一・寺本義也・鎌田伸一・杉之尾孝生・村井友秀・野中郁次郎
[1991]『失敗の本質』中央公論社、中公文庫。
ちょっと怪しげというか、
かなり刺激的な(!?)タイトルの
本を読みました。

タイトル通り、“セックス”についての
様々なことについて書いてありました。

堅苦しくはないけど、けっこう真面目な
内容になっています。

噂話や猥談的な話題から、
“性”についての素朴な疑問など、
セックスにまつわる様々なことについて、
脳科学や生物学、生理学などの
科学的な考察を交えながら、
論じています。

「…らしい」「…だそうだ」
といった表現も多々あり、
アバウトなとこも多いですが、
正面から取り組もうとする姿勢に
読んでいて好感を持ちました。

なんだかんだと
“真剣に”読んじゃいましたし(笑)。

大人向け性教育的な本。


これからは正しい知識にもとづいて、
下ネタも発揮できるようになるかな(!?)

なんてことも思いました(苦笑)。


とりあえず、図とかもふんだんに
取り入れているので、電車とかで読むと
…周りの目が気になり過ぎますッ!!


そして、この本を読むことによって、
セックスがより快感になるかについては
微妙だと思います。

うんちくの多いセックスって
どうなの!?ってことで(苦笑)


まとめると。

内容はかなり充実してますよー。



別冊宝島編集部
『新装版 セックスはなぜ“快感”なのか!?』
株式会社 宝島社、宝島SUGOI文庫。

村上春樹さんの本を読みました。

なんだか長いタイトルだなぁと。
ずーーっと前のB'zの曲のタイトルみたい。

“愛のままにわがままに…”ってやつ。

内容、全然関係ないですけど。


もとい。

何本もの小説を書く傍ら、
長距離ランナーとしてフルマラソン等を
長年に渡って走り続けてきた、
村上春樹さん。

そんなに“ランナー”だったんだぁと
まずびっくりしました。

自分は全く知りませんでしたので。


作家であり、長距離ランナーでもある
村上春樹さんが走ることについて
自分が考えることを語っています。

語るといっても、
インタビューを収録したものではなく、
本人が書き下ろしたものです。

自分にとって走ることの意味を
語りながら、村上春樹さんが
自身の半生を振り返ったり、
人生観を織り交ぜたり。

著者自身も、後書きでも
触れていているけど。

自叙伝とも、エッセイ集とも
言えるようで言い難い内容です。

まさに長距離を走っている時に、
考えついたことが文章に
落ち着いた感じの一冊。


どことなく異空間を漂う感じの
村上春樹さんの魅力を堪能しました。

小説を読み終えたような読了感。


ちょっと走りたくなります。

…気分だけ(笑)



村上春樹[2010]『走ることについて語るときに僕の語ること』
文藝春秋、文春文庫。
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