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伊坂幸太郎さんの小説を読みました。
伊坂さんの作品を読んだのは、
これが初めてだと思います。
最近は、どこの書店に行っても必ずと言っていいほど
文庫本のコーナーの一角に平積みされているので、
その名前は随分と前から知っていましたが、
なかなか手に取る機会がありませんでした。
今回、初めて読んでみて、平積みされている
理由が分かった気がしました。
良くも悪くもストーリーがドラマチック過ぎるので、
ストーリー展開に荒っぽさを感じなくもないですが、
描写力に富んだ文章が読み手をどんどんと
そのフィクションの世界に惹きこんでいきます。
ストーリーのフィクション性を、表現力が
補完している関係。良い関係です。
本作は、予期せず首相暗殺の犯人とされて
しまった男が強大な陰謀に追い詰められていく…
という話(…大雑過ぎ)。サスペンスそのものです。
緊張感溢れるストーリーが青柳雅春と
樋口晴子の二人の視点から語られていきます。
陰謀に巻き込まれてしまった当事者である青柳が
追い詰められて、緊迫していく一方で、
青柳の元恋人・樋口の肩の力が抜けたキャラクターが
随所で、タイミングのよい息抜きになっています。
新鋭のストーリー・テラーの作品。
他の作品も読んでみたくなります。
伊坂幸太郎[2007]『ゴールデンスランバー』新潮社、新潮文庫。
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