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伊藤計劃さんの小説を読みました。
↑↑↑
“~けいかく”って読むんだそうです。
本の末尾にある解説に
書いてあったことで、
やっと読み方が分かりました。
加えて、その後書きで。
“SF小説”って言葉を見つけて、
「そっか、これはSF小説なのかぁ」
って認識しました。
近未来を舞台にした、フィクションという
イメージで読んでいたので。
まぁ、それってまさにSFですが(^_^;
それで、読了後の自分の気持ちに、
ちょっと合点がいきました。
「今イチってわけじゃないけど、
なんか不得意だなぁー…」っていう。
自分、あまりSFは得意じゃないのです。
なんか近未来のできごと、
小説の設定や登場してくるものに
矛盾点や何某かのほころびを
探してだそうとしてしまい、
小説の内容を楽しむ以前に
冷めた視点から読んでしまうのです。
夢のない感じ(苦笑)で。
この小説を読んでいるときも、
近未来において登場してくる
技術や社規情勢等の設定に
「あ、これはないなぁ」
「この技術は無理だろうな…」
とか思いながら、読んでしまいました。
なので、上記のような感想を
抱いたのですが…
「じゃ、つまんなかったのか!?」
と、ふと思い返してみると。
「これ、面白かったなぁ」
「この発想って興味深いなぁ…」
「日本の小説には、なかなかない
稀少な作風だなぁ…」
「冗長に感じてしまうとこもあるし、
荒っぽいとこもそこそこあるけど、
文章にとっても力があるなッ」
とか、ポジティブに思うところが多々、
次々と浮かんできました。
なんだかんだと、かなり楽しんでいた
自分に気づきました(笑)。
そして、もう一つ。
これも解説で知ったのですが、
伊藤計劃さんは既に
鬼籍に入っているそうです。
小説家としてのデビューも
遅かったうえに、
34歳で亡くなってしまった…
残された数少ない
著作の一つらしいです。
生きていれば、日本のSF小説を
一変させる作家になっていただろう、
って評には同意できます。
伊藤計劃[2007]『虐殺器官』早川書房、ハヤカワ文庫JA。
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