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ぼそっと。映画の話、本の話。
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押しもされぬ人気の現代作家、大沢在昌さん。
その出世作、『新宿鮫』シリーズの
最新刊が文庫となりまして…
早速、読んだ次第です。

ずらっと文庫を並べた写メからもわかっていだたけるように、
おいら、このシリーズ大好きなのデス(^o^)v

とってもエンターテイメントなとこが魅力。

その大きな魅力は、漢(おとこ)を感じさせる
新宿鮫こと、鮫島警部のキャラクターとその描写。

そして、一匹狼的に…時に警察官僚的組織の壁に抗いながらも、
自分の信じる正義を希求する新宿鮫の生き方に
陰に陽に共感する上司や同僚の在りようであったり、
警察組織のおどろおどろしい権力闘争であったり、
あるいは、ロック・スター昌との歯がゆく切ない…
想いの行き違いや絡まりあいが魅力を深めます。

さらに、何よりこのシリーズの多くで主要な舞台となる
歌舞伎町という街が怪しい魅力を放つのです。


もとい、本作。
その最大の印象は、原点回帰ということでしょうか。
新宿鮫が、新宿に帰ってきた感がしました。

というのも、
前作や前々作では、新宿鮫が地方に遠征(!?w)したり、
相手が相当の大物であったり、、
と。それは、それで夢中になって読んだのですが、
“鮫”が“新宿”からは、離れていった感があり、
何か足りないような。。。
あるいは、確実に面白いんだけど…
強烈な個性がなくなって一般化してしまったような、
感じを無意識のうちに感じていたみたいです。

そして、再び本作。。
改めて、鮫島警部は新宿が一番、似合うなぁ…と。
新宿を舞台にしてこそ、この小説(シリース)は輝きを増すのだなぁ、、
と、感じた次第です。

さらに、おいらを含め同シリーズのファンには、
たまらない感のある…藤野組のヤクザ・真壁の再登場!!
と、数多い魅力に富んだ一冊でした♪


大沢在昌[2006]『風化水脈 新宿鮫Ⅷ』光文社文庫。









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