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最近、話題の『告白』の文庫本を
友達が貸してくれました。
映画化されて、そっちも含めて
話題作となっているようで。
タイトルから、勝手に
恋愛ものかなぁー…
とか思って読み始めたですが。
最初のページから、
“あれ!?…告白ってこういうことか”
と。
想像とは全く違い、重い…
内容でした。
まぁでも、いい意味で裏切られた、
という感じ。
登場人物がそれぞれリレー形式で
“告白”を行っていくという文章の手法。
サスペンスとかでよくある手法だけど、
この小説で興味深いのは、
複数の証言を組み合わせていくことで、
“真犯人”が浮かび上がってくる…
というわけではなく、
事件が各登場人物の心に
及ぼした影響や心象の移り変わりが
浮かび上がってくる…
ということ。
それは“都合のよい嘘”だったり、
“狂気”だったり、“自己弁護”だったり。
けっして読み終えて、
気持ちのよい小説ではないけど。
心が揺らされる小説でした。
湊かなえ[2010]『告白』双葉社、双葉文庫。
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